2017年8月23日水曜日

[銘柄分析](9436)沖縄セルラー電話( 東証JQ)(沖縄銘柄)



沖縄銘柄第四弾は、配当目的で投資されることが多い沖縄セルラー電話です。

沖縄セルラーはau系の携帯電話会社で、沖縄におけるシェアの約半数を占めてNo.1の座に君臨しています(IRで確認できたのは2009年度時点までですが契約数の増減は大きくないので今もそのままと思われます)。うちの妻も妻の家族も親族もほぼauです。

妻によると沖縄県だと仕事やレジャーで離島に行くことが多いため、電波が強いといわれているauと契約するのが普通という印象とのことです(SoftBankは逆に弱いというイメージ)。沖縄の電波カバー率を最初に上げる戦略が功を奏し、そのような印象が作られたようです。電波のような眼に見えないものに対しては、印象が強く影響をするのは面白いですね。

[事業概要]

沖縄セルラー電話は沖縄県で通信事業を行っています。他の通信事業者と同じく安定的な業績を残し、配当目的の投資先として人気です。琉球諸島の電波カバー率を牽引した点と沖縄企業の出資によって作られたという点がブランドとなり、県内での強さを生み出しています。


[成長ストーリー]
(出典:有価証券報告書より作成)

(出典:有価証券報告書より作成)

通信費の増加と人口微増に支えられてきた形の成長がみられます。また、携帯以外にもインターネットサービスや格安SIMのUQモバイル沖縄を展開しています。通信事業としての政府規制の堀とブランドによる堀に守られ、沖縄の経済成長を謳歌している銘柄といえます。そのため、人口増加が続く今後10年は舵取りを間違えなければマイナス成長することはなさそうです。

農業や通信販売に手を出し始めていますが、自分の事業の延長でない分野で成功するのは難しく規模も小さいため、現状それらのIRは考慮対象外としてよいでしょう。

【事業環境】
今後の成長については、沖縄の経済成長が続いているうちは問題なさそうです。不景気に対する強さも、不況になろうが個人が携帯電話を解約することは考えにくく、考慮する必要性は低いですね。

競争環境についてですが、沖縄特化という点において他の会社よりも沖縄ではに優位があります。ただ、格安SIMの普及に伴って料金プランの引き下げや、解約率の増加といった事象は今後発生していくと思います。IRでは解約率の増加は現在のところ見られないとありますが、堀がどの程度強いかはある程度注意を払う必要がありそうです。

【結論】
今期の予PERは12.9 倍なので、株価としては適正ですね。
1株当たりの純利益と配当については、下図になります。通信業に不可欠な定期的な設備投資も必要ですが、配当余力も十二分にあってまだまだ連続増配が期待できそうです。現在の配当率は2.8%なので、外的な要因による株価下落で配当率が3.0%に達したら購入してもよさそうな銘柄です。(解約率の指標については注意をしつつ、ですけどね。


(出典:有価証券報告書より作成、平成24年の株式分割調整済み)

※当ブログに掲載されている内容は、個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。当ブログの記事に基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はご自身の判断と責任で行って頂きますよう、お願い申し上げます。

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