2017年8月16日水曜日

[銘柄分析](2659)サンエー(東1)(沖縄銘柄)



おはようございます、河童 喇叭です。

株と沖縄について書いているのに、沖縄銘柄の株を一つも持っていません。
それはどうなのかと思ったので沖縄銘柄株を買うべく分析していきたいと思います。
分析の方法は他のブロガーを参考にさせていただいております。

沖縄から上場している企業は5社あります。
今回はその第一弾、小売業で有名なサンエーです。



[事業概要]
サンエーは沖縄県で小売業を行っています。ショッピングセンターとスーパーを展開しており、子会社にコンビニエンスストアである沖縄ローソンを持っています。

沖縄の小売業は、他県の大企業から強烈な競争にはさらされにくい地域であります。沖縄は地域独占的な企業が多く、小売業だと内地の企業が一から進出するのは厳しい面があるからです。サプライチェーンの構築、現地工場設立、独特の地域銘柄・旧暦に沿った祭日など独特の文化という堀があるといえます。そのため、内地の企業が沖縄に進出する場合、沖縄の流通業者と組むことが多いです。ローソンは、サンエーと組んでいますが、ファミリーマートはリウボウ、これから進出するセブンイレブンもどこか沖縄の企業と組むことになるかと思います。

ただし、堀といっても、大きい規模の会社が進出してきた場合は、簡単に乗り越えられる程度の規模の小さい堀である認識は持っておかないといけないと思います。


[成長ストーリー]


(出典:サンエーIR(2017~2012)およびGMO証券(2011~2008)より作成)


サンエーの成長戦略は沖縄県の地域独占戦略です。県内の空白地帯を埋める形で店舗を展開しています。またフランチャイズ契約を結び、無印良品、東急ハンズ、マツモトキヨシといった内地の有名企業の店舗を沖縄県で展開していっています。今後もそうした地域独占を深めていく動きが続くと思います。ただし、IRでも既存店重視という姿勢を示しているため、県外に進出する可能性は低そうです。(内地から沖縄に進出しにくいように、沖縄から内地へも進出しずらいみたいですね。)

[事業環境]
沖縄県という狭い地域で出店をしてきており、またローソンの店舗数も210店舗と人口に対しては他県と同じ水準に達しています。そのため、今後の成長余地という意味ではあまり残されてはいないようです。沖縄の人口は増加しているという反論があるかもしれませんが、2015年の沖縄の合計特殊出生率は1.94と人口維持の目安である2.1を下回っています。県外からの流入を加味しても、これから急激に人口が増えることは考えにくいと思います。

次に、不景気に対する強さですが小売業ということで、まったく問題ありません。リーマンショック、なにそれ?と思われるような成長を示しています。景気循環は考慮しなくても問題なさそうですね。売上に対して、利益の増加率が高くROEも10%を越えているため、経営の質も問題なさそうです。

競争環境としては、沖縄では大手小売業であるサンエーとリウボウ、かねひで、イオン琉球がしのぎを削っています。これらの会社が今後も沖縄で寡占をつづけていくため、ある意味安定しているといえなくもないです。コンビニの進出もローソンがサンヨーと組んだからファミマはリウボウと組んだりと上手く分散しています。今後もこの状態が続いていきそうですね。

【結論】
現在の連結PERが15.7倍です。買っても後悔はないけれども、成長余地が少なく、最終的には成長が止まることによる株価下落が怖いものがあります。そのため、この銘柄を購入するよりは、成長余地が残っている同業種を購入したたほうがいいのかなと感じてしまいます。


※当ブログに掲載されている内容は、個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。当ブログの記事に基づいて投資を行い損失が発生した場合にも当方は一切の責任を負いません。投資はご自身の判断と責任で行って頂きますよう、お願い申し上げます。

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