2017年9月20日水曜日

[沖縄あるある]黒いお蕎麦?の怪



皆様、今晩は河童 喇叭です。

先日、暑い中外出して用事を済ませたときのことです。二人とも疲れきっていて、今日は晩御飯を作らずに外食をしようということになりました。近所の商店街をぷらぷらとしながら、何を食べようかと妻に問いかけました。そのときの妻の答えは

「黒いお蕎麦が食べたい」

でした。私はこの言葉が何の食べ物を指すのか分かりませんでした。黒い蕎麦?はて、黒い蕎麦?イカ墨が入った蕎麦のことなのだろうか?そんなマニアックな蕎麦は存在しているのだろうか?と混乱の極みです。詳しく聞くと、まあ、なんてことはない。我々内地の人間が想像する普通の蕎麦のことでした。

この行き違いが起きたのは、そばという言葉が沖縄と内地では異なるからです。沖縄だとそばというと、普通は沖縄そばを指し、内地でいう蕎麦は「黒い蕎麦」「日本蕎麦」と呼ばれます。確かに沖縄そばの麺は普通のラーメンのような色をしていて、それに比べてこちらの蕎麦はそば粉を使っているため黒っぽく見えます。ははあ、面白いもんだと得心しました。

ちなみに、この沖縄そばという名称は本土復帰の際に使用禁止にされそうになったそうです。妻に言われてwikipediaで調べたところ、蕎麦は30%以上そば粉を含んでいないと蕎麦と表示をしてはいけないと公正取引委員会からの指摘があったそうです。それに対して沖縄生麺協同組合のトップが頑張り、沖縄そばという名称を使えるように交渉し、継続して使用できるようになったという経緯があります。そのため、妻はこの沖縄そばという名称は沖縄県民が勝ち取った権利であり、絶対にそばなのだと高らかに宣言しました。

現在、内地で沖縄そばを食べることができるのはこうした沖縄県民の努力があったのです。もしもこの変な法律がそのまま適用されていたら我々は「沖縄ラーメン」や「沖縄中華麺」を食していたかもしれませんね。

では。(ちなみに、その日私達は蕎麦ではなく、なぜかうどんを食べました)

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